〇データの分析手法や技術の進歩が見られない。
使用しているコマンドやその利用方法が過去のOA大会の焼き直しや模倣にすぎず、創造性が欠如していると云える。
ここで云う「創造」とはデータ利用の革新、まったく新しい発想、視点でデータを分析、解釈して新たな市場の開拓や顧客の獲得の糸口を見出すことを意味する。
また市場における優位性を確立する端緒を作るという意味でも使う。
マイツールもMGと同様に長い歴史と利用技術(データの切り口)の蓄積をもつ。
だが今、創造性の発揮において全くその進歩は止まっているかに見える。
〇やらない人を刺激する →だがその効果はせいぜい翌日くらいまで。3日もたてばもう忘れている。
〇ほめる、おだてる、その気にさせる →しかしその進捗は止まっているか進んでは行かない。
その原因は「創造性の欠如」
〇盗む →操作技術を真似るのは良いが真似るだけでその発展がない。ここでもその課題は「創造性」のなかのアイデアやひらめき。
ではどうすれば良いのか?
その答えは鈴木メソードの中にある「より優れたる指導者」と「より良き環境」にある。
環境とは企業文化のことである。
社内にマイツールを奨励、率先する環境とそれを指導する経営者がデータ分析に疎ければ絶対にマイツールという芽は社内に育たないのである。
経営者は率先して「優れたる指導者」として以上のことを陣頭指揮しなければならない。
分析の切り口を変えるということは分析手法の勉強をすることである。
リサーチデザインという学問は先人たちが積み重ねてきた分析の定石を教えてくれる。
こういうデータにはこの分析が有効である。この分析結果はこのグラフが最適であるといったふうに。
こういう知識は統計学からすでに先人が証明済みなのを利用すればよい。
われわれは学者ではないのだから。 成果(MQ)があがればそれでオッケーなのだから。
またわれわれの持つその知識が世界標準から遅れていることも強く自覚しなければならない。
その証左はマイツールには世界標準基本グラフである、ヒストグラム・箱ひげ図・散布図もないのである。
繰り返すがFダウンや省人化、省力化はマイツールをやる真の目的ではない。そこに「創造性」が発揮される余地はないのである。
そのスタートは「問題意識」を強く持つことから始まる。
社員ひとりひとりが「経営者の意識や感覚」を持ち、上司や経営者に忌憚なく意見できる社風や文化。
そこからMG(戦略会計)とマイツールの両輪は社内で静かに回りだす。