1.ある外食チェーン・フランチャイズ店で、ウーバーイーツのサービスを行っています。
この度のコロナ騒動で、おそらく多くの飲食店で同様のデリバリーサービスを導入しています。

2.ウーバーからこの店に売上促進、増加策として以下の提案がありました。

それは、2,000円以上注文をすると300円の値引きをするというものです。
購入金額(PQ)に応じて値引きの金額は違いますが、テイクアウトの一番のボリュームゾーンはここにあります。

3.ほとんどの飲食店は、このクーポン制度を導入していますが、もちろん値引き額は100%飲食店側が負担します。

ここでMGをある程度経験していると、この値引き作戦には危険な匂いを感じます。

しかし、ほとんどの飲食店経営者は売上(PQ)が値引きによって15%下がったぶん(2,000円→1,700円)
客数(Q)が15%増えれば、結果(G)は同じで、それ以上のQの増加を期待してこの販促策に手を出すのです。

それは正しい意思決定でしょうか?
世間の常識は真理ではないのです。

4.ここでマイツールを使って、2,000円を基準にして線引をして、購入金額2,000円未満とそれ以上にグループわけして、
それぞれのSTRACを作成。

使うコマンドはS(ソート)とTC(小計)のみ。

データさえきれいにしてれば、ものの10秒で結果が出ます。

5.その結果は、購入金額2,000円以上のQを相当数増やさないと(50%以上)、かえってMQは減少するのでした。
詳しく試算するまでもありませんでした。

MQが減って、忙しさは倍加します。
厨房の人件費(F1)も増加しそうないきおいだったので、即座に何もしない「Do Nothing」の決定をしました。

6.そして、この戦略的意思決定をしたのは社長のHさんではなく、店長のIさんでした。
オーナーのHさんはそれをただそれを了承するだけ。

西順一郎先生が常々おっしゃる、「全員経営」とはこういうことです。

MQ会計とマイツールの威力をいかんなく発揮した瞬間でした。

ちなみに、この店長がかわりに打ち出した販促策は、値引きするかわりに、この店だけで使える餃子無料券です。

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〈初出日2021.1026〉