差額を書く


1.差額を書く・ゼロを書く・四捨五入を確実にする。 
まず第一に仕事・作業をていねいにする訓練から始めます。

これはいわゆる「初期設定」に相当します。

MGでは、これを(スパルタで)徹底的にやります。
言われたとおりにきちんと作業する。 基本や基礎ができて初めて次のステップに向かうことができます。

そして会計用語に慣れることも大切、「習うよりも慣れろ」です。
これらはすべて訓練(ドリル)で身に付けるものです。

MGの決算で、なかなか数字が合わない人は、厳しいようですが何回もやり直しをしてもらいます。
でも実はこれが力をつける一番の近道なんです。
数字に強くなる第一歩はここからです。

2.会計恒等式をマスター。
前期繰越+当期イン-当期アウト≡次期繰越

違い棚の意味と仕組みを考えると、会計はフローとストックの集合体であることがわかります。

また、この会計恒等式はお金(金銭)だけではなく、物量や時間にまで拡大して援用できるのです。

Q(数量)とH(時間)の概念を使った会計恒等式の利用は、「楽して儲ける」ための戦略会計のエンジンです。(真髄部分と言えます。)

3.減価償却
その3つの側面を知りましょう。
  
① P/L 費用になる側面
② B/S 資産になる側面
③ CF  フリーキャッシュになる側面

素人に分かりづらいのが減価償却です。理屈はかんたんなのですが、税務会計がわざとややこしくしているのです。

つまりモノ(機械や建物)には耐用年数があって、その年数に応じて費用化していくということです。

会計には費用と収益を物や期間で一致させるという原則があります。
期間を一致させるには、仕入れや費用が発生した時期と売上や収益が発生した時期を同じ期間にしないといけません。
これを「発生主義」といいます。
なので、減価償却費は購入時に一度に費用にするのではなく、使用する期間に対応させて費用を按分していきます。

また、減価償却費は(購入時のみ発生しますが、その後は)キャッシュアウトが伴わない費用であることも留意します。
お金が出ていきませんので、返済や将来の設備投資のための原資となります。

4. 仕訳を意識する。
取引には、必ず相手勘定があります。  
それは原因と結果という因果関係にあるということ。
会計の5要素(資産・負債・資本・収益・費用)を覚えて、取引の仕組みをイメージしましょう。
MX会計表はこのすべての取引が一覧性をもって展開されています。

そしてMX会計の意味を学ぶには、簿記3級の勉強(マスター)です。

5.会計は情報であると強く意識する。  
つまり、会計とは明日からどう行動するのか(どうがんばればよいのか)がわかるために存在するといっても過言ではありません。

そして、行動に繋がる情報の伝え方・見せ方の原則は「STUV」です。
これは西 順一郎先生がそのコツを4つにまとめたものです。

Simple 粗く見る ざっくりと見る 数字は2~4桁でよい 「ナタで(切って)見る カミソリで見ない」
Total  全体を見せる 
Your Attitude 相手中心主義 伝える相手に合わせる
Visual 分析できた情報はグラフで見せる イラストや図解で見せる


ここにある5つのコツは、MGを5回ほど「正しく・ていねいに」やれば、自然と身につきます。
いままで避けてきた数字は、正面から向き合えば実は大したことはないのだというのがわかります。
(訓練が足りていなかっただけです)

百回帳に「25期で経理がわかる」と書かれてあるのはそういうことです。

MG研修の案内はこちらです。

〈初出日 2019.0110〉