MGの目的のひとつである「戦略マン」となるには、次の4つの視点が必要条件です

それは全体を見る、足元を見て、先を見る、さらには違う視点から見てみるというものです。

詳しく説明すると
1.広く視野を持ち、大局を見る鳥の目。

求められるのはTotallyな視点、問題を俯瞰して最適解を導きだす能力です。
常に全体を意識しながら、そのときの行動を決める。

2.深く、細部にわたって色々な角度からデータ(物事)を見る虫の目。

データベースとファクツベースが基本となりますが、そこには科学的な考えがベースにあることが前提です。

データを適切に処理する能力。
処理したあとそれを分析する能力。
そして価値創造まで創り上げる能力。

この3点をまとめてできる人材は少ない。 
だからこそ企業は知的ワーカーを育てなければなりません。

100人の一歩ではなく、1人の100歩です。
ひとりのリコモンが企業や社会に決定的な変化をもたらしめるからです。

3.高い視座を持ち、時代の変化と先を見る魚の目。

時代の変化を的確に捉えて、先を見て先手先手を打っていきます。

いまの結果(流れ)をつくるのは、その元になる原因が必ずあります。
それらの要因を的確に分析することで未来の洞察に活かします。

未来はいま起こっている事実から生まれます。

それも2年や3年の先ではなく、5年10年あるいは30年後を見据えた観点からされるものです。
例えば、新卒採用と人材育成はその典型的なものです。

4.物事を反対側から見て、発想やアイデアを促すコウモリの目。

物事を反対から見たり、常識に捉われず想像を膨らませたり、固定観念を崩して見る目です。
すなわち発想を広げる目です。

MGでは世間の常識は、必ずしも真理ではないことを学びます。

この4番目の目(視点)は創造にとってすごく重要なポイントです。

「STLoWSの法則」の基になったソニーの「創造の13原則」の一部を紹介します

1.人の逆を言ってみる
2.人のやらないことをやる
3.人の言うことを(すぐに)信じない
4.本来の使い方以外の使い方を考える
6.結合は創造である
13.創造的少数派に徹する

これらの創造には欠かせない視点や発想を「コウモリの目」と言えるのではないでしょうか。

最後に、戦略マン(知的ワーカー)の特徴とされる「STLoWSの法則」を紹介しましょう

1.Scientific 科学的な視野を持つ。またアカデミックであり、ファクツベースである。→これは虫の目
2.Total   常に全体的・全社的な思考をする。→これは鳥の目
3.Long Range 長期的な視野で考える。逆算思考。→これは魚の目とコウモリの目
4.Well balanced バランス経営。バランス思考。中道的思考。→これは鳥の目とコウモリの目
5.Systematic 体系的かつ論理的思考。体系的とは学問的、科学的である。→これは鳥の目と虫の目

これらの資質は前略マンにとって、どれが欠けても不十分です。
また、最初からそれが備わったひとは本当に一握りの人間ですが、われわれが訓練によって可能にすることや近づくことは可能です。

MGは科学と思想と訓練だからです。

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〈初出日2022.0404〉