税務会計の最大の短所は「遅い」ことと、製造業の場合はFCであることにつきます

(もちろん、会計事務所側の事情も充分理解しているつもりです)

経営はスピードと決断です

1ケ月半~2ヶ月も後から出てくる報告書は「情報」ではなく、ただの紙切れにしかすぎません
役に立たないのです

「今日のMQはいくらで、損益分岐を越えるには、あとどれだけMQが必要なのか?」
「進捗状況は?  計画通り進んでいるのか?」
「すぐに手を打たないといけない所はどこなのか?」

最低でも週に1度は進捗状況が気になり、その検証をするでしょう

われわれに必要な情報は「正確さ」ではありません
MQの「速報値」です

そこで、税務会計は税務署と銀行への報告用と割り切って、
月次決算や週次決算のための管理会計システムが必要になります

意思決定のための正しいMQをつかむポイントは3つです

1.発生主義で、PQとVQの時期をあわせる
2.DCで原価計算をした、Vデータの整備
3.棚卸しの頻度とスピードです

自社の会計期間(月末締めとか20日締めです)に合わせた、VQの計上です
仕入先の締め日に合わせた請求書ベースによる計上は月ずれをして、正しいVQの算出ができません

日次でのMQ額を知るには、商品個々のVデータが不可欠です
それに日々のQデータを掛けることでΣMQを算出します

棚卸しは毎月行います
その時間は30分です(コツは「数えないこと」)
30分で出来る方法と仕組みを考えます

われわれは今、どういう状況なのか?
いま居るポジションはどこなのか?

真実に向き合うこと
自社の本当の姿を知ること

そのことが意思決定の精度を高めて、舵取りを誤る確率を下げます

〈初出日 2017.0427〉