MX会計表のワルツは27回まわります
前半は左回り(反時計回り)で18回、後半は右回り(時計回り)で9回です

なぜ、まわる方向が途中で変わるのでしょうか?

詳しくは※MG教科書A(西 順一郎先生著)に書かれてありますが、
「前半部分に借方科目、後半部分に貸方科目を集めた」ことによります

従来の行列簿記では(マトリックス会計は西先生の命名です)、P/L科目からB/S科目への流動性配列の影響がありました
そうすると3回もワルツの向きが変わってしまうことになります(図1左)

図1「4回まわりから、2回まわりへ」

そこで先生はこの「流動性」を無視して、会計の素人でも計算をしやすいように設計し直しました(図1右)
(越村先生のヒントがきっかけです)

なぜ向きが変わるのかを理解するには

1.会計の5要素(資産・負債・資本・収益・費用)を知り
2.MX会計表で、その5要素の場所を見て
3.プラスとマイナスのコードに着目します

会計の5要素(出典 西順一郎著 MG教科書Aより)

列コードの前半は借方勘定のプラス後半は貸方勘定のマイナスで、すべて借方勘定になります
行コードの前半は借方勘定のマイナス、後半は貸方勘定のプラスで、すべて貸方勘定になります(図2)

そして、アイスキャンディーの講義に出てくる、プラスから入ってマイナスへ抜けるという仕組みがわかれば簡単です(図3)
つまり、ワルツの前半は資産・費用の借方プラスからマイナスへ抜けて、後半は負債・資本・収益の貸方プラスからマイナスへと抜けていくのです

負債と資本・収益は、プラスは右側にくるので、ワルツの向きが変わります
(違い棚の説明が、左がプラス右がマイナスの現金勘定しかないのでわかりにくいかも知れません)

1回向きを変えることで、最外周部の合計欄にすべてのデータを集結させることができたのです

どんなシロウトでもスイスイと1時間で決算書ができてしまう
MX会計は、自由で合理的な西先生ならではの発想・アイデアの賜物です

※MG教科書A復刻版128ページに詳述

〈初出日2017.1116〉

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